昨年の12月号にも記させていただいたが、いよいよ4月8日「花祭り」の日に原田の森ギャラリーで加藤三男氏の大個展が開催される。この個展にあわせて、これまでの代表作から最近作まで網羅した画集を刊行するという嘗てない一大イベントとなるが、多くの大作を含む約85点が出品される予定だ。
モダンアート出品時代、坂崎乙朗氏との知己を得て、15年間の付合いが自分の絵を変えていったと語るが、55歳にしてスペイン留学に踏みきったのも坂崎氏の奨めであり、その留学3ヶ月目に坂崎氏の死を知ることとなったが、氏が繰り返し話した「画家にとって挫折は常に付き物だ」を心に刻み、制作の苦難を乗り越えてきた。正に自分にとって「絵とは何か」を問い続けてきた希有な画家のひとりである。自画像を通して世相を評する独自の世界観が展開される。(松)
