セイ・ハシモト新作絵画展
―パリ、多くの細道―
●11月22日〜28日
● 伊勢丹新宿店 本館5Fアートギャラリー
「パリ、多くの細道」をタイトルに毎秋恒例となった新作展。人気作家とあってギャラリーは初日から賑わった。パステル原画25点、版画(ジクレー)30点、クロッキー1点の出品。
「はじめて出会う街角、偶然通る細道に懐かしさを感じる」と言うセイ・ハシモト。パリのアトリエを拠点に日常の何気ない一コマを描き続ける。その視点は普段気にもかけない光の陰影に向けられたり、建物の狭間を通る細道への哀愁に向かう。この緩やかな時の流れを描き出した画面は平穏の美しさを醸し出し、人々の胸に安心感を与えるのであろう。人気の所以とも言える。掲載作は路地横のベンチから伸びた影と画面外の樹木の影が光る路面に混在し、晩夏初秋の空気が漂う。敢えて人物を外し、一瞬の臨場を定着させたように見える。陽の温かさが染み入るようだ。「月夜のサクレクール寺院」も印象深い。青の夜空と朧な月光に吸収される。 (篠原)
