セイ・ハシモト新作絵画展
―パリ、多くの細道―
● 11月23日〜29日
● 伊勢丹新宿店本館6F アートギャラリー
毎年恒例の伊勢丹新宿店での晩秋のセイ・ハシモト新作絵画展。低成長下で、年々絵画の販売に翳りが出てきているが、セイ・ハシモト人気は依然持続中である。パステル、油絵のオリジナル展示に、廉価なジグレー版画を同時展示して購買層を広げていることも好調の事由のひとつだが、パリの多くの細道、街並の光と影、そしてその質感を的確に捉える技術、力量、センスがファンの心をしっかりと捉えているからだ。
今展で注目したパステル画は「パリの夕暮れ・退社時」「モンマルトルの花屋さん」「ピカソ坂」、油絵では「サンルイ島の午後」「暮れゆく風車」「『夢』という名の派手なカフェ」などあったが、「カルヴェール階段をおりる夕陽」を紹介する。
この階段をあがると、多くの似顔絵描きがイーゼルを立てているモンマルトルのテルトル広場である。作品は太陽が傾き出した頃、時間が経つほどに影が下に降りてくるのだ。強烈な西陽、影の冷気の震え、その内に街灯が灯る。ゆうぐれの一瞬の景観を魅力的に切り取った。
(松)
