第45回 佐藤美智子 個展
■ 1月7日〜13日 ■ ギャラリー日比谷
1935年生まれだから今年76歳を迎えられるが、1966年の初外遊以降、45年間で64回におよぶ海外取材を実施、恐るべき行動力で毎年所属の太平洋美術展と新年の個展の為の作品を制作している佐藤美智子さん。50年前、太平洋美術展に初出品で文部大臣賞の受賞は今も語り草となっている。
今年は、フィリッピンと旧ユーゴ諸国での取材に基ずく新作と近年取材作が並んだ。その中、アドリア海の真珠と謳われたクロアチアのドブロブニクの城壁の街を遠望した作品を挙げる。筆のタッチを擦り採った画肌の透明感が海の色彩の輝きにマッチして独特の香りを放つ。複雑に入り組む街並みの描写も的確で、益々円熟味を感じさせる。もう1点は、3年前のアフリカ取材からセネガルのワンシーン、砂漠を越えて水汲みに来た二人の女性が数キロの家路を急ぐ。夕暮れが近づきシルエット化する直前の景を詩的に捉えた。他、イスファンの古都夕映も見応えがあった。(松)
