―人と花と猫によせて―

栗山直子展

 毎年この時期この画廊で個展を開き続けている。ベテランにしてこの意欲と努力にまず敬服する。
 理事の要職をつとめるたぶろう美術協会展の出品作「姉弟」(100F)を中心に、昨年同様のサブタイトルのとおり、人物と花、猫をモティフに活々と闊達に描かれた20号からSMまでが並んだ。
 何といっても栗山さんの主テーマは人物像で、「バレリーナ」や指輪の鮮やかな彩りをポイントにした「みどりの石」、あるいは座像や裸婦のシリーズ(いずれも20号)が魅力的である。
 卓抜なデッサン力による、謂わば油彩によるデッサンとでもいう描写で、しかもタブローとして完成している点に独自性があり、視線を人物に直接収劔することで人間の内面を照射する。加えて「母と子」の如く民族衣装などの色彩表現に意外とカラリストであることにも気付かされる。         (中)

 

 

  ■ 6月7日〜12日  ■ギャラリー ロイヤルサロンギンザ
       
   「母と子(マサイ族)」 F6