―人と花と猫によせて―

栗山直子展

 たぶろう美術協会理事で奈良支部長を務める栗山直子さんの恒例の個展。
 いつもたぶろう展の会期に併せて銀座で開催してきたが、平成元年からとお聞きしたので同会場では18回連続開催となる。(他での個展を合わせると39回)
 さて、今回はたぶろう本展で内閣総理大臣賞の受賞がきまり、その中での開催となった。10年程前からと記憶するが、麻に膠塗りのキャンバスのベージュ色の生地を残して、描く対象を絞り込む手法だが、人物画、静物画共面白い雰囲気を醸す。ともすると未完のイメージが残ってしまうのだが、しっかりと対象を捉え、且つ作画意図を根底に据えているので無塗りのキャンバス地が有効な余白空間を形成している。今回も「人と花と猫によせて」をサブタイトルとして、昨年本展に発表した100号の「驢馬と老人」、 「帽子売り」を中心に約25点の作品が並んだ。
 その中、「朱鷺」と題した人物に注目した。荒いタッチだが、存在の雰囲気が出ている。また、花からは「けし」が秀逸。確かなデッサン力とカラリストぶりが十二分に発揮された作品である。   (松)

  ■ 6月6日〜11日 ■ギャラリーロイヤルサロンギンザ
       
   「朱 鷺」F20