大 久 保 孝 夫 展
―に寄せて振り返る―
■ 3月17日〜23日 ■ 東京・ギャラリーURANO
日洋会委員、日展委嘱の大久保孝夫氏が初の東京個展を開催した。
大久保氏は1934年熊本市国府町の生まれ。佐賀大学教育学部で油絵の基礎を学び、在学中から大学美術展で注目を集めた。卒後は高校美術教師として教鞭をとる傍ら各美術展で高位の受賞を重ね、1968年に日展に初入選を果たしている。その後安井賞展にも出品、東光会会員賞も受賞したが、井出宣通氏の日洋会創設に伴い、中央の発表の場を日洋展と日展に移して活躍してきた。
大久保氏といえば、ライフワークとなった「牛」の連作で知られるが、紹介の作品は一回目の日展特選受賞の翌年、無鑑査出品された作品で、筑後の雄大で牧歌的な風景が観者を誘う。その後も波戸岬、阿蘇、九重高原他の放牧風景を描き続け、05年の第37回日展で「牛舎暮色」が二回目の特選となり、画家としての確固たる地位を確立した。
今展には「牛」シリーズを中心に、1973年の「少女の像」、95〜96年に手がけた「桜島」のエスキース作品、海外作品も並んだ。 (松)
