山本 幸雄 展
■ 12月6日〜12日
■ そごう神戸店 美術画廊
一昨年、神戸そごうで「花あそび」と題した個展を開催した山本幸雄氏が、再び「カトレア」に臨んだ。約30点の展観である。正にカトレアの花言葉は「優美な貴婦人、品格と美、素朴、真の魅力、魔力」と、多様な美の表現を冠された花であり、時と場所により受け取る印象も変化する。「カトレア」の美の多様な内面に、作家として如何に同化し表現するかが今回の主テーマとなった。
山本氏はこれまで所属する二元会の舞台で、ピエロシリーズにより画家としての地位を確立してきた。ピエロも実は個の内面を表現するもので、かつての阪神大震災での友人の死をはじめとする実体験をピエロに託して、被災者の哀しみ、苦しみ、希望を絵の中のピエロの表情に込めて発表してきた経緯があり、最新作では東日本大震災のレクイエム的な作品を描き、社会の中の人の在りように思いをよせている。
昼光の中のカトレア、夜のスポットに浮かび上がるカトレア、また逆光に輝くカトレア。中でも、背景空間にアロワナを配し、幻想的雰囲気を醸す30号の「森の貴婦人達」が印象深く残った。二元会副会長。
