山本 幸雄 洋画展


● 9月27日〜10月3日
● あべのハルカス近鉄本店 タワー館11F 美術画廊

 

 二元会会長・山本幸雄の洋画展。ここあべのハルカスでは8年振り、2度目の企画開催。これまで神戸そごう(後、神戸阪急)で貴婦人と称される「カトレア」を中心とした作品展を2009年以来多く開催してきているが、特に氏の描く「カトレア」は正に豪華絢爛でインパクトがある。「ベイウインドウ」に切り花として飾られた花たちは生き生きとして観者を魅了する。また、愛玩の小物を巧く組みあわせたり、窓からの景色を有効に重ねたりして色彩調和をとっている。今回特に注目したのは、三連の胡蝶蘭を描いた2Mの縦長作品「贈り物」。この白い清廉とカトレアの深紅の豪奢が強烈に響く。
 山本氏の花たちは、少し距離をとって眺めるとまるで水を得た魚のように輝き出す。いわゆる写真のような超リアルな細密画ではない。色彩の筆致が生む実存観というべきか。「百花繚乱」の壷の文様も、「窓辺の貴婦人達」の緑色の硝子壷に施された切り込み文様もまた然り。これまで十数回開催してきた「花たち」が一気に昇華したような展覧であった。
 二元展では、ピエロシリーズに阪神大震災を重ね、人間の悲哀と希望を綴り、更に東日本大震災の悲惨さを独特な視点で絵画化、近年はオリンピックやワールドカップ等世界のイベントをテーマに大作を発表してきている。 (松)

 

贈り物 200×64cm


窓辺の貴婦人達 20号

百花繚乱 30P