画集刊行記念
日本芸術院会員・光風会理事長
庄司栄吉展
■8月26日〜9月1日 ■日本橋三越本店本館6階美術特選画廊
芸術院会員、光風会理事長の庄司栄吉氏の画集刊行記念個展が開催された。
出品作は昭和16年(東京美術学校在学中)の第4回新文展に初入選した「庭にて」を始めとして、昭和38年渡欧第一作の「白い裸婦」、その3年後の「柳先生像」と年代を追い、昭和42年に日展菊花賞を受賞した「音楽家」へと繋がる展示構成で、以降、音楽家シリーズが次々と展開されている。
その自薦28点中、日展作家としての出発作品となった「庭にて」と、最新未発表の「演奏」を挙げた。「庭にて」は的確なデッサンのもと、右端のテーブル、左手前からつながる庭の草花の脇役が絶妙に配され、柔らかな光を導いて初々しい女性の清楚さをひきだしており、24歳にして並々ならぬ力量を感じさせてくれる。そして「演奏」である。91歳にしてタッチの衰えを微塵もみせない色彩感覚、面白いことに距離を取るほど色彩の中に隠れたデッサンが見えてくる。画中の演奏者が浮かび上がり、旋律が空気を震わせる。庄司芸術の神髄である。
(松)
