― 自然の奏でるハーモニー ―
内閣総理大臣賞受賞記念
木
村 光 江 個展
元陽会委員木村光江さんの内閣総理大臣賞受賞記念展である。
一昨年の損保ジャパン美術財団奨励賞に続く受賞であり、これまでの自分の絵画姿勢を見据え今後の方向性を模索するための個展であるとお聞きした。その言の通り簡略化された形象に図案的な色彩配置の受賞作を中心として、純写実的なものから心象的な表現のもの、また抽象的象徴的作品までも描いている。ある意味受賞作は元陽会の他作と類似性を持つが、こうした作品のデッサン力と色彩のバランス力により生まれてきたと見るべきであろう。
多くの展示作品より2点を挙げる。一つはベニスの運河を描いたものだが、しっかりした構図と色彩と印影の調和があり、点景人物も巧く取り入れている。もう一点の夜景は心象的な夜の空気を掴もうとした挑戦心が窺われる。他注目した作品として陽光に煌めく海を描いた「瀬戸の朝日」等。
次回は画風を絞った展観を期待したい。 (松)