渾身の画業に挑む

第7回 高笠 幹個展


■4月19日〜5月1日
■立川市・たましん本店
  9階「たましんギャラリー」

 

 自らが理想とする絵画展のあり方を問いながら実現に向けて奔走する高笠幹氏。七回目の個展を開催した。四年前に脳梗塞に倒れ、現在も右半身が思うようにならないが、右が駄目なら左があると左手に絵筆やパステルを持って精力的に画業をこなす。今回の個展は現創展出品時代の大作から、パステル主体の近作、掲載の最新作まで43点が並んだ。素材は人物中心に風景、静物も。パステルで何層にも描き込まれた画肌、片や画材の性質を生かして即興で仕上げた軽快かつ情趣に富むムード。「船弁慶」はまさに前者の典型で、これだけパスが重なっているにもかかわらずこの透明感たるや。「O婦人」は後者の代表だ。パスの線と瑞々しい着色面。臨場感抜群である。福島出身のa笠氏。昨年の震災への想いは強い。「癒やされぬ刻」(20F)や「悲しき事」(SM)がそれを充分に伝えている。
 自らの障害を苦ともせず、果敢な日々の中から渾身の力で描きだされるタブローの数々。運営するパステル絵画展の公募の広がりもこれから期待される。(篠原)

 

 

船弁慶    (20F)

O婦人  (10F)