第32回近美展

 

上田 酔潮

「黙 考」

 静かな海辺の景である。

凪いだ海、晴れ渡った空にかすかに白い月がのぼる。

岩にも海面にも朝のやわらかな光が満ち、気は澄みきって、海辺に立つ画家の心を洗っていく。

神の御坐のような気が張る。